社長の・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ひとりごと




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> 2023年 10月 23日  ひらめきと間違いは同じもの
脳の神経系は、目的部位と1本の電線で間違いなく繋がる電気回路とは全く違う。イオンや化学物質を介した繋がりだから、ある意味「適当」。だから誤動作、つまり間違う。しかし、その誤動作、曖昧さ、揺らぎが、時にはひらめきを生み出し、技術革新など人類の進化に繋がった。
ただ、ここで疑問が。。。犬猫には、その誤動作、曖昧さ、揺らぎは無いのか?神経は人間と同じ仕組みだから、揺らぎや誤動作もあるはず。それなら「ひらめき」も?他の動物はなぜ進化しなかった?
そしてもう一つ。その誤動作・揺らぎのおおもとは何が切っ掛け?何の刺激(入力)も無いのに、いきなり化学物質が出たり電位が発生したりするわけ?
ひょっとすると、胎内で生命が誕生したとき(あるいはその脳が発生したとき)、最初の神経トリガーが発火し、それが一生にわたり連係され続けるのかもしれない。丁度、聖火リレーのように。
 
> 2023年 10月 20日  AIの進化で職を失う?
よく「AIに職を奪われる」という話題を耳にするし、実際、私も質問されます。それで、いつも
「自分の職域でAIが導入されるとき、『仕事を奪われる』と思う人は、本当に仕事を失い、一方、『これはすごい、自分の右腕になる』と思った人はさらに飛躍するでしょう」
と答えます。
それにしても完全に無くなりそうな職業が、体育、音楽、家庭科を除く一般教師。もともと学校が存在する理由は、一対一の教育では教師の人数が足りないから。
で、AI教師の良い点は

(1)生徒の理解度に合わせて進むから、落ちこぼれが出ない
だいたい、学校というごちゃまぜの場所で、効率よく教育しようとするから「学年」という制度になり、それが落ちこぼれを生み出す。学年がなければ落第も無い。
(2)生徒の脳の思考傾向に合わせた教え方ができる
人間の脳の思考方法は大きく分けて、言語思考と視覚思考に分けられ、後者はさらに物体視覚思考(視覚写像型とも言えるかも)と空間視覚思考(視覚抽象化型という感じ)に分かれる。ところが、成績評価においては質問も回答も言語思考が優位の形式なので(芸術系大学の入試は別として)、視覚思考脳の生徒には苦痛でしか無い。そもそも教師は受験戦争を勝ち抜いてきた強者ばかりだから、ばりばりの言語思考脳。教えるどころか、視覚思考脳の生徒を理解できない。「こいつは出来が悪い」と切り捨てるだけ。

教育現場こそ、早くAI化すべきです。ただ、AIが悪意のある人たちに乗っ取られると、今以上に素早く洗脳される危険性はあるけれども、これは周囲が監視するしかないですね。
 
> 2023年 10月 19日  身代わりロボットの時代
ここまでロボット(メカ)とAI(知能)が進化すると、不幸にして亡くなった人と生き写しのロボットを作るビジネスが出てくるのは、もはや時間の問題。
愛しい人の生き写しロボットは、見た目もそっくりだし、おしゃべりもできる。しかも過去のことを「あのときはこうだった、こんなことを言っていた」などと話し掛けるうちに、過去の記憶(?)も定着する。そして亡くなった本人のビデオを見せれば、しぐさや口調も覚えるから、購入して1年後は、もう立派な「本人」。
それに「成長」もできる。つまり買い換え、リニューアル。これでビジネスはますます繁盛。
かつてソニーと松下(パナソニック)が争ったビデオテープフォーマットのように、そっくりさんロボットの脳データのフォーマット覇権争いも。これが決まれば、どのロボットにも愛しい人の面影を移植できる。
心理学も精神医学も、異次元へ踏み出さざるを得ない。
そして法律も。ロボットを兵器化しないという世界大手メーカーの協約はあるけれども、ロボットの廃棄は「殺ロボ」なのかどうか、も決めておかないと。。。
 
> 2023年 6月 9日  人類はAIに何を求める?
“When we invented the personal computer, we created a new kind of bicycle…a new man-machine partnership…a new generation of entrepreneurs.” Steven Paul Jobs (1980)

自転車は人の代わりに仕事してくれるわけではなく、人の能力を高めてくれるもの。Steve Jobs(Apple創業者)は新たなコンピュータを作るときに、自転車に例えました。一般の人(経営者以外の人)は、これを至極当然と受け入れると思います。
ところが日々、利益追求に追われる経営者は、コンピュータやAIに、人間の代わりになる「安い労働力」を期待します(意識、無意識にかかわらず)。超忙しい現場のリーダーは、忙しさから逃れるために「自分たちの代わりに働いてくれる労働者」を期待します。この「勘違い」が近い将来、会社の命運(市場からの脱落)を決めることになるでしょう。
楽したいからAI、ではなく、「○○をやるにはコンピュータ、AIが必要」という明確な目的が無ければ、いずれあらゆる仕事がAIに取って代わられることになります。
自分としては、まず政府(総理大臣、閣僚)をAIにして欲しいですね。目標、ビジョンを持てないな人材は要らない。実務の原案は頭の良い官僚・役人たちが考えてくれれば良いし。。。
 
> 2023年 6月 7日  ビジョンという言葉
いくつかの中小企業で技術コンサルティングしてきたけれど、大企業との決定的な違いは、明確な(書類化された)ビジョンや年度計画が無いこと。
最初は信じられなかったが、すぐに、「社長=歩くビジョン&スケジューラー」と分かり、苦笑。これでは社長の年頭挨拶「社員一丸となって」は、政治家と同じ、単なる言葉遊びですね。それはともかく、日本人の好きな「ビジョン」という言葉は英語としては適切なのか?

「vision」は辞書の上では「見る能力(視覚)」、そしてそこからの派生として「見えるイメージ」。ですから、特に日本人がビジネスで好んで使う「ビジョン」を「vision」と書くと何か物足りません(もちろん英語としては正しい)。あえて丁寧に書けば、

Picturesque concept or structure of the hopeful future

というところでしょうか。つまり、将来のあるべき姿を誰もが理解しやすい形で示した展望・構想。

さてここで、さらなる問題は、「誰もが」という言葉。人(社員)の理解度は様々ですが、これは仕方の無いこと。問題は提示の仕方。企画者が「言語(文字)型」頭脳の持ち主だと、延々と作文が続き、一方、「絵画(図形)型」だと、図形やフローチャート、映像に偏ります。
社員にはどちらの脳型もいるはずだから、同じ内容で文章と図が均等に必要。決して、「文章の補足としての図」ではありません。文章だけでも分かる、図だけでも分かる、ということです。
何を言いたいか。。。ビジョン発表にあたり全社員の理解を得たければ、どちらの脳型にも対応した資料を作らなければいけないということ。そう、「脳型」に応じた説明資料を作るということは、日本語と外国語、2種類の言語で資料を作るようなものですね。
 
> 2023年 5月 30日  中小企業の課題
「課題」と言うとすぐに「資金」。だから日本の政府はいつも金のばらまき。
もちろん「人手不足」、「商品アイデアが出ない」、「後継者問題」とかもあるけれど、根本的問題は「企画、ビジョン」が作れない、作らないこと。
また、ほとんどが、「棚ぼた」を待っているだけ(恥ずかしながら自分も)。

大きなレベルでのビジョン=経営指針。
小さなレベルでのビジョン=作業の段取り。
段取りとは、ものづくりなら試作、経営なら試験プランが完成したとき試運転や試運用をするけれども、ただ闇雲にスイッチを入れて確認するのでなく、まず事前に、何を視点に何を確認するか、何をもって「良し」とするか、何が起こるか、など予想できることは書き出しておく、ということ。

「金のばらまき」と言えば、国(中小企業庁)の「ものづくり支援」に応募して採択されたら、恐ろしいほどの税金の無駄遣いを見てしまいました。本来の支援金以外に、管理のために国が使う費用の膨大なこと。それならノーベル賞のように成果の見えたもの、見えそうなものに対して、「何に使っても良い」賞金を渡す方が税金消費が遙かに少なくて済むし、貰った側も管理が楽。
国は人(企業)を信用していないし、実際、支援金の仕組みを悪用する企業もあります。だから、管理に支援金以上の予算を掛けるのでしょう。しかし、普段から経産省全体で中小企業の動向を分析・把握しているはずだから、どこに支援金を渡すべきか分かるはず。管理に予算を消費するより、審査に費やした方が国家の情報(産業動向)としての価値があります。結局、これも国のビジョンの問題。
 
> 2023年 2月 5日  人類の進化をもたらした要素
その一つとして有名なのが「言語」。確かにそう言う気はするけれど、なぜ?。。。さらに「人類の進化」は分かるけれど、「能力格差拡大」は説明しにくい。同じ空間、同じ時間の流れを平等に共有して進化したはずのグループ内ですら格差。。。なぜ?

たまたま友人の薦めで「スマホを捨てたい子どもたち」(山極寿一著、ポプラ社、2020年)を読んだ。この本は、現代の実接触の薄いコミュニケーションのあり方に対する問題提起だけれど、それより「言葉によってバーチャルな世界をつくり、…」という記述。先生は何気なくさらりと書き流しているが、自分には時限爆弾が破裂したような衝撃。

考えてみると当然だが、言語や記号は仮想世界。そして「世界」というからには、そこにも空間と時間が存在する。ただ、その世界の空間は現実のような3次元である必要も無く、何十次元でも可能。そして、時間も秒単位の現実とは無関係。「時間」の流れは論理命令の実行速度を支配するから、人によってはもの凄い速さもあり得る。コンピュータで言えば、その性能を最も左右する動作クロック。
この仮想世界の時空が能力の個人差?例えば、仕事で「では、持ち帰って考えてきます」などと言うが、これこそまさに現実世界から仮想世界への「持ち込み」。仮想世界へ持ち込めば、現実世界とは桁違いの速さと多次元で処理できる。数学者は多次元の仮想世界を持ち、音楽家は音と記号で成り立つ世界を持つ。昨今のゲーマーは多くの時間を仮想世界で過ごす。
ついでに言えば、この仮想世界での時間感覚が、「最近、時間が経つのが速いねえ」などというつぶやきになるのかな。。。
では、この仮想世界の時空の広がりは訓練できるのだろうか?たぶんダメ。周辺装置の「記憶容量」ぐらいは増やせるかもしれないが、時空の広がりの上限は個人ごとに(脳を作り出す)遺伝子で決まっている(たぶん)。

いつの時代も大きな節目に、現実問題を提起し、それまでの世界の良さを訴える人たちが必ず現れる。内容は正しいと思うし、納得。だが、人類は後戻りを好まず、人類の「進化?」は行き当たりばったり?コミュニケーションが足りなければテレビ電話がはやるし、そのうち全身の3次元ディスプレイもできて、よりリアルに。
百万年も前、類人猿の長老が「昨今の連中は、顔を見つめ合ったり、挨拶したり、毛繕いなんかでコミュニケーションできた気になってやがる。フェロモンを察知する能力も無くなって、何がコミュニケーションだ。。。」と嘆いたかもしれない。
 
> 2023年 1月 1日  これからの社会はどうなる?
@人の生き方の仮想化が進む
A高齢者の存在意義が問われる
B経済、知能、思想傾向の格差が2極化する

現実と仮想は脳にとって同じもの。たとえ「夢」でも脳にとっては現実体験と同じ。仮想(拡張)現実の装置(部屋)やゴーグルの中で生きることができます。仮想国家の中で仮想貨幣を稼いで仮想税金を払い、仮想友人たちと楽しく過ごす。旅行も恋愛も結婚も出産・育児も仮想。唯一、「仮想」にできないのは身体の維持で、これだけは現実的な栄養物質の購入と補給が必要。ただ、それも無味乾燥な必要栄養素の補給(チューブ入りとか点滴とか)で十分。仮想空間内で豪華なフレンチコースを食べているかのように脳に投射すれば良いでしょう。これは少なくとも末期癌患者の苦痛緩和に使えます。
「仮想現実」は今に始まったことではなく、古くは宗教(現実から仮想社会への逃避)。最近はゲームだけでなく、クレジットカード、電子マネー、暗号資産(仮想通貨)も完全仮想社会の序章。既に、見たこともない「お金」で買い物をしたり株に投資する社会です。そのうち、買う物も「仮想商品」に。

医療技術や仕組みの向上で、人類の平均寿命は当分、伸びますね(たぶん)。。。で、少数の若者がせっせと働き、その税金で多くの高齢者を養うという理不尽さはいつまで続くのでしょうか。高齢者一人一人が、自分の存在意義を問われる時が来るでしょう。
超高齢化時代に必要なことは「介護」ではなく、どのようにして毎日、その日の目標を持たせてあげられるか、ということ。それができないと、毎日ゾンビのようにテレビの前に座り、テレビショッピングで不要な物を買う毎日(刺激は欲しいから)。
高齢になってからでは手遅れ。「体が動く間は何をするか」「歩けなくなったら何をするか」「寝たきりになったら何をするか」、人によっては「目や片手が不自由になったら何をするか」、そんな段階別の仕事や趣味を決め、50代から準備に入るよう、若者にも助言しないといけない。

大宅壮一や松本清張が予測した(?)「一億総白痴化」は確実に進む一方で、いつの時代も努力する者は一定割合います。結局、知能格差は2極化。下層者は経済的にも低く教育機会も少ないので上層へ上がるのは難しい。一方、上層は下層を使ってさらに豊かに、高知能になり、AIやロボットに投資することで効率良く稼げます。上層は下層に、素敵な仮想空間(人生)をプレゼントして労働意欲をかき立てますね。ビジョンの無い、その場しのぎの政府は「無償教育」とか「給付金」で、今までの失態をごまかそうとしますが、下層庶民はそれを生活費に充て、上層は子供の教育費に回すので、ますます知能・経済の格差は広がるはずです。ちなみに「無償教育」は明らかに国の「教育放棄」で、自分たちの教育は自分たちで考えろ、ということです、

中小企業経営者には、このような社会変革期は様々なビジネスのチャンスですが、いずれにせよ自社のビジネスビジョン(将来展望)を書類化し社員に提示することで、各社員が自分なりのイメージを描けるよう先導する必要があります。
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